先に結論
採用SNS運用代行の予算を考えるときは、月額と初期費用を分けて確認しましょう。たとえばRecruit Boxは月額17万5,000円〜、Grannet「Social Recruiting」は月額20万円〜、WAKATTEはSNS運用代行プランを月額25万円と掲載しています。
いずれも税別で、初期費用や投稿内容などの条件は異なります。123
これは3社の公開料金例であり、業界全体の平均相場や同条件の最安比較ではありません。同じ「月4投稿」でも、動画と静止画の内訳、撮影の有無、広告費を含むかによって発注内容は変わります。
見積もりでは、まず「初期費用+月額×契約月数+別途費用」を計算し、その金額で企画・撮影・編集・投稿・分析・応募先への案内のどこまで任せられるかを確認します。この記事では、公式料金の読み方、6か月総額の計算例、見積書へ転記できる確認項目を整理します。
結論:採用SNS運用代行の費用は「月額+別途費用+業務範囲」で比較する
比較シートでは、次の3点を先にそろえます。
- 総額:初期費用、月額、広告出稿費、交通・出張費、追加制作費を、同じ契約月数で集計する。
- 成果物と業務範囲:動画素材数、掲載回数、企画、撮影、分析、応募導線の支援範囲を分ける。
- 社内に残る作業:出演者の手配、募集情報の確認、投稿承認、応募後の連絡を誰が担うか決める。
比較するのは、月額の安さだけではありません。自社に必要な作業が含まれているか、社内で対応できる部分はどこかを見積書へ書き出すと、発注条件を整理しやすくなります。
公開料金は「契約総額」と「業務範囲」をそろえて比較する
以下は、2026年9月6日に各社の公式ページで確認した公開料金です。金額は税別です。料金・条件は変更されるため、発注時には公式ページと個別見積書を再確認してください。各社の名称順や掲載順は、おすすめ順位ではありません。
Recruit Boxの内訳は、Lightがリール1本・フィード3本、Standardがリール4本・フィード4本、Advanceがリール6本・フィード6本です。すべての投稿が別々の動画であると読み替えず、制作形式まで見積条件に入れます。
広告を追加する場合も、運用代行費と媒体への出稿費は分けて確認します。Recruit Boxの広告運用プランには、広告費の20%、最低運用費3万円/月、1媒体の初期費用5万円という記載があり、SNS運用と同時申し込みの場合はその初期費用が不要とされています。
「契約期間6か月〜」は広告運用プランの注記にあるため、希望する契約全体への適用範囲は見積時に確認します。2
WAKATTEは、規定より広告配信費を増やす場合や月2回以上の追加撮影では、別途費用が発生する場合があると案内しています。広告予算の具体額・追加撮影の条件を含めて確認しましょう。3
出典:Grannet「Social Recruiting」1、Recruit Box 2、
WAKATTE 3。いずれも2026年9月6日取得。
月額に何が含まれるかを7つの業務に分解する
同じ月額帯でも、投稿代行が中心のプランと、採用課題の整理から応募導線の改善まで含むプランでは、実施内容が異なります。見積書では「SNS運用一式」という表記で済ませず、次の業務単位で含有・対象外・追加料金条件を確認します。
表は横に動かして確認できます
採用特化サービスでも、広告運用や採用獲得支援を別サービスとして扱う例があります。また、SNS運用では素材支給型、標準支援、撮影から任せる支援で費用構造が変わります。したがって、「投稿本数が同じ」だけでは比較対象になりません。
出典・確認日: WAKATTE(2026年8月26日確認)、BeethovenのSNS運用サービス(2026年8月26日確認)
「月15本」と「3媒体へ45掲載」は同じ条件ではない
仮に、15本の動画素材をそれぞれInstagram・TikTok・YouTubeの3媒体へ掲載するなら、計算上は15素材・45掲載です。45本の異なる動画素材を制作する条件とは分けて比較します。
また、同じ素材を掲載する場合でも、媒体ごとの縦横比、カバー、字幕の位置、投稿文などの調整が含まれるかを確認します。「動画制作数」「掲載する媒体数」「媒体別調整」「実際の掲載回数」を別の項目にすると、見積もりを読み違えにくくなります。
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月額以外に発生しやすい費用を見積書で分ける
月額外の費用は、含む・含まないを明確にすれば予算管理できます。曖昧なまま契約すると、必要な施策を追加するたびに決裁が必要になり、運用が止まりやすくなります。
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広告の活用をプラン差としているサービスや、初期費用を別途見積もりとするサービスがあるため、広告費・運用費・初期費用を混ぜて比較しないことが重要です。
出典・確認日: Grannet「Social Recruiting」(2026年8月26日確認)、
Recruit Box(2026年8月26日確認)、WAKATTE(2026年8月26日確認)
契約総額はこの式で計算する
比較シートでは、契約期間をそろえたうえで、次の式を使います。
契約総額 = 初期費用 + (月額 × 契約月数)+ 広告出稿費 + 交通費・出張費
+ ツール費 + 追加制作・追加対応費
たとえば、月額だけが提示されている見積書は、上式の「初期費用」「広告出稿費」「交通費・出張費」「ツール費」「追加対応費」がゼロなのか未記載なのかを分けて確認します。未記載なら、ゼロとして扱わず、見積条件へ追記を依頼してください。
月25万円の見積もりを、6か月の予算にすると?
以下は計算方法を説明するための仮の見積もりです。特定の会社やcreators groupの料金ではありません。税別の金額として計算します。
表は横に動かして確認できます
この段階で確定できるのは、初期費用と月額の小計が160万円ということです。「160万円が最終支払総額」とは限りません。広告を使うなら出稿費と運用代行費、遠方撮影があるなら交通・出張費、投稿追加があるなら制作費を確認し、最後に税額を扱います。
月額にすでに含まれる費用をもう一度加算しないこと、未記載の費用を0円扱いしないことが大切です。未確定の項目は「確認待ち」として見積書に残しましょう。
発注先へ渡す質問例
「初期費用と月額6か月分に加えて、広告出稿・広告運用・撮影交通・追加制作・ツールのうち別途になる費用を教えてください。月額に含まれる項目と、追加発注が必要になる条件も分けて記載してください。」
募集情報を投稿する場合は、確認体制も費用比較に入れる
SNSで求人条件を示して労働者を直接募集する投稿と、企業文化や社員紹介を中心とする一般的な採用広報投稿は、分けて管理する必要があります。厚生労働省は、SNS等を使って直接募集を行う場合、募集投稿そのものに次の6項目を表示するよう案内しています。
- 募集主の氏名または名称
- 住所
- 連絡先
- 業務内容
- 就業場所
- 賃金
自社の採用ページへのリンクを掲載するだけでは、直接募集の投稿に必要な表示を満たしたことにはなりません。職業紹介事業者などを介する募集は扱いが異なる場合があるため、投稿上の問い合わせ先を明示し、利用する事業者にも確認してください。
投稿が直接募集に当たるか判断できない場合は、厚生労働省の資料や管轄機関、必要に応じて専門家へ確認します。
出典・確認日:厚生労働省:SNS等を用いて直接募集を行う事業主の皆さまへ(2026年8月26日確認)、
厚生労働省資料(2026年8月26日確認)
投稿制作を外注していても、雇用条件が現行の募集内容と一致しているかを確認する責任分界は必要です。契約前に次の流れを決めます。
- **募集主(自社)**が、職種、雇用形態、業務内容、就業場所、賃金などの事実情報を確定する。
- 運用代行会社が、その情報をもとに投稿案を作成する。
- 自社の採用担当者または責任者が、公開前に募集情報と応募導線を確認・承認する。
- 公開後に条件変更や募集終了があれば、自社が速やかに運用代行会社へ連絡し、投稿の修正・停止を依頼する。
- DM・問い合わせが来た場合の一次対応者、採用担当への引継ぎ期限、個人情報の取扱いを決める。
見積書には「投稿前確認」「条件変更時の修正・停止」「DM対応」の担当者と、追加料金が発生する条件を明記してもらうと、運用開始後の手戻りを抑えられます。
見積もり前に成果指標を決める
「投稿を何本作るか」だけで発注すると、採用施策として何を改善すべきか判断しにくくなります。自社の応募導線に応じて、見積依頼書に次のような成果指標を記載します。
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指標が決まると、レポートに必要な項目、計測設定の担当、改善提案の範囲を見積書へ反映できます。再生数やフォロワー数は投稿の到達状況を確認する補助指標として扱い、採用導線上の指標と分けて確認してください。
実績は「接点」の定義まで確認する
当社の匿名事例では、運用開始からおよそ6か月で、応募・DM・問い合わせを合算した候補者接点が160件を超えました。ただし、これは採用決定数ではなく、すべての企業で同じ結果を保証するものでもありません。
代行会社の実績を見るときは、「接点」「応募」「採用」のどれを成果として数えているか、対象期間と計測方法まで確認してください。
そのまま使える採用SNS運用代行の比較シート
以下を各社の見積書から転記すると、月額以外の負担と業務範囲を比較できます。「未記載」は空欄にせず、確認待ちとして残すことがポイントです。
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優先順位を付けるなら、先に確認すべき5項目
予算決裁前に確認する優先順位は、次のとおりです。
- 契約総額:月額ではなく、契約期間中に必要な費用を合算できるか
- 採用に必要な業務の含有:撮影・編集・応募導線・分析改善のうち、欠けると困る業務は何か
- 追加費用の発生条件:広告、交通、職種追加、投稿追加、緊急対応の扱い
- 成果指標とレポート:採用サイト遷移、予約、DM、応募を追えるか
- 責任分界:募集情報の確認、投稿承認、DM対応、アカウント・データ管理を誰が担うか
月額だけで選ぶと起きやすい失敗
- 投稿本数だけで選ぶ:投稿は増えたものの、採用サイトへの導線や説明会予約につながる設計が対象外だった。
- 広告費を月額に含むと誤解する:運用代行費と媒体への出稿費が別で、想定外の予算が必要になった。
- 撮影条件を確認しない:現地撮影の回数、交通費、出演者・素材の準備担当が未確定で、追加費用または制作遅延が起きた。
- 募集情報の承認者がいない:条件変更後も古い募集内容の投稿が残り、修正・停止の判断が遅れた。
- レポートの目的が曖昧:再生数は報告されるが、採用サイト遷移や応募への影響を確認できない。
対策は、比較シートの「含まれない業務」「追加料金の発生条件」「責任分界」を、契約締結前に埋めることです。判断できない項目は、月額比較を進める前に質問書として運用代行会社へ返します。